マーチンゲールの法則

題目:マーチンゲールの法則(倍賭け)で競馬は勝てる!?

■マーチンゲールの法則とは?
ここでは、「マーチンゲールの法則」についてお話していきたいと思います。なんだか難しい法則のように聞こえますが、法則の内容は数学や物理などで勉強するような難しいものではなく、至ってシンプルな内容で簡単に言えば以下の通りです。

『マーチンゲールの法則というのは、勝つまで倍賭けするという古くから伝わる有名なギャンブルの賭け方です。』

つまり、勝てるまで倍賭け方式に資金を投じていく手法で、理論上は必勝法とまで言われています。私も理論上では必勝法だと思います、理論上は。しかし、現実の世界ではそれは絵空事であり、まさに机上の空論となります。

■必勝法ではない理由
何故、マーチンゲールの法則が現実世界では通用しないかと言うと、現実の世界は机上とは違いほぼすべてのものが「有限」なのです。この有限ということが必勝法でない最大の理由となります。

例えば、中央競馬のある3場開催日において単勝が2倍前後の馬を一日36レース掛け続けるとします。

ルール
①単勝2倍の馬の単勝馬券を1万円購入する
②的中した場合は再度1万円からスタート
③外れた場合は次のレースで倍額を賭ける

これを実践した場合、
1回目:はずれ 1万円
2回目:はずれ 2万円
3回目:はずれ 4万円
4回目:はずれ 8万円
5回目:はずれ 16万円
6回目:はずれ 32万円
※レースによっては、オッズに影響が出始めます
7回目:はずれ 64万円
8回目:はずれ 128万円
9回目:はずれ 256万円
10回目:はずれ 512万円
11回目:はずれ 1024万円
※ここまでくるとGIでもオッズに影響を与えます。
12回目:はずれ 2048万円


20回目:はずれ 52億4288万円


36回目の賭け金は約343兆円となります。

もうお分かりだと思いますが、所持金は有限です。一般的な方であれば5回連続で外すとかなり苦しくなります。さらに自身のお金が膨大にあったと仮定し、11回目の約1000万円を用意できたとしても、総投票数もこれまた有限であるのでオッズに変動をきたします。このオッズ変動がなければ11回目に的中することができれば、今までに使った約2000万円のお金は戻ってきますが現実の世界は甘くありません。そんな大金を1レースに賭ければ平場や特別レースであれば1倍台前半、重賞レースでも1倍台に突入してしまいます。この段階で的中したとしても投じたお金を回収することができません。

つまり、現実の世界では膨れ上がる数字の桁数についていけなくなるのです。数学的な話だけすれば9999回はずれても、1万回目に的中すれば1回目に投じた金額分を勝つことができます。よって、マーチンゲールの法則は理論上の必勝法であって、現実の世界では100円で転がしていっても儲けは薄利、負けは無限に広がっていく破産の法則とも言えます。

使えるシチュエーションとしては、ゲームセンターのメダル賭けゲームとぐらいですかね。そのゲームもメダル枚数によって変動するタイプだと厳しいですが・・・・。

結論:マーチンゲールの法則とは、
①机上では、何回負けても1度の勝利で勝つことができる必勝法
②現実では、負けを繰り返すことで法則自体が成立しなくなる破産法